「クリヤー塗料」って何?外壁塗装で使う「透明な塗料」を解説!

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外壁塗装は、建物の保護と、建物の外見を美しく保つために重要なメンテナンスです。

しかし、外壁塗装をしてしまうと、既存の外壁の模様が消えてしまうのではないか?と心配されている方もいるのではないでしょうか。

今の外壁が気に入っていて、できればそのまま風合いを残したい……そんな方にオススメしたいのが、「既存の外壁の模様を塗りつぶさない外壁塗装」です。

では、「既存の外壁の模様を塗りつぶさない外壁塗装」とは何か?という疑問にお応えします。
それは、透明な塗料を使用しての塗装です。
透明な塗料とは、「クリヤー塗料」といいます。このコラムでは、クリヤー塗料に焦点を当て、その役割・メリットやデメリット、おすすめしないケース、そして選ぶ際の注意点について詳しく探求します。


この記事の目次

塗料の役割についての記事▼

クリヤー塗料について

クリヤー塗料は、その名の通り無色透明です。
外壁の本来の素材や色を隠さずに保護する役割を担っています。

そのため、クリヤー塗料は、建物の自然な美しさを引き立てることができます。

また、クリヤー塗料は一般的な塗料とは異なり、色を決めている「顔料」を含まない塗料です。
主成分は、一般的な塗料と変わらず、合成樹脂(アクリル系・ウレタン系・シリコン系・フッ素系の)です。

主成分によって、耐久年数などに変化が生じます。何系のクリヤー塗料か事前に確認することが大切です。

クリヤー塗料の役割

外壁を保護し、様々な外的要因から建物を守る

クリヤー塗料は、外壁を保護して、外的要因から建物を守る役割を持っています。
主な外的要因としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 紫外線
  • 雨や風
  • 汚染物質

仕上がりを美しく保つ

こういった外的要因から守るだけでなく、仕上がり面でも良い影響を与えてくれます。

クリヤー塗料は、表面がツヤのある仕上がりです。
この光沢感が、凸凹のある柄の外壁に付着しやすい汚れを防ぎ、付着しにくくする効果を発揮します。

クリヤー塗料のメリット・デメリット

クリヤー塗料のメリットとデメリットを、それぞれ2つずつご紹介します。

メリット

①既存の模様を残すことができる

クリヤー塗料は既存の外壁の柄を塗りつぶすことなく、建物の本来の美しさを最大限活かします。
素材の質感や色合いを際立たせてくれるため、建てた当初と建物の外観が大きく変わることがありません。
地域にある他の建物とも、調和を損なわないこともメリットのひとつです。

②ツヤを出すことができる

クリヤー塗料では、外壁にツヤを出すことができます。
そうすることで、既存の外壁の色や柄がより美しく見えるようになります。
また、ツヤを出すことで汚れの付着防止効果も期待ができます。

塗料の「ツヤ」に関しては、こちらのコラムをご覧ください。

チョーキング現象が発生しない

クリヤー塗料は、チョーキング現象が発生しません。
というのも、原因となる「顔料」を使用していないためです。

この「顔料」を使用している通常の塗料では、顔料が劣化して白い粉のようになる現象が発生します。
この劣化現象を、チョーキング現象と呼びます。
こういった劣化現象が気になる方にも、オススメといえる塗料です。

デメリット

①メンテナンス頻度

クリヤー塗料を使用する場合は、外壁に劣化症状が起きていないことが前提となります。
そのため、塗料が劣化して外壁に劣化症状が起きてしまう前の、早め早めのメンテナンスが必要になります。
詳細は、この次に紹介する、クリヤー塗料をおすすめできないケースについてをご覧ください。

②保護の限界

クリヤー塗料は透明であるため、色を変えたりカバーしたりすることはできません。
汚れや傷つきが外壁に目立ちやすくなります。

クリヤー塗料がオススメできないケース

クリヤー塗料はどんな外壁にも対応できるのか、と言われれば、そうではありません。
以下に、クリヤー塗料をオススメできない場合について記載いたしました。お悩みの方はご参考ください。
(※一部状況によってはご提案できる可能性があります。専門家に状況を見て判断してもらいましょう。)

外壁の劣化が進んでいる場合

外壁が劣化している場合は、特に注意する必要があります。
たとえば、外壁にヒビや割れ欠けが起きている場合や、退色が余りにも激しい場合です。

こちらは、クリヤー塗料単体では、効果的な保護が難しいことがあります。
このような場合は修復をし、通常の色塗りかえをオススメしております。

クリヤー塗料を選ぶうえでの注意点

①適切な使用場面を見極める

クリヤー塗料は、木材や石材などの自然素材の外壁に適しています。
建物の素材に合わせて選びましょう。

②適切なメンテナンス

クリヤー塗料は、外壁が劣化してから塗装を行うのでは遅いです。
外壁を長持ちさせるために、定期的なメンテナンスが不可欠な商品となっています。
特に紫外線の当たりやすい場所などは、こまめに確認をしましょう。

まとめ

クリヤー塗料は、外壁塗装の選択肢のひとつです。
既存の建物の美しさをそのまま活かし、保護する役割を持っています。

そのため、単にクリヤー塗料を選ぶのではなく、外壁の状況や環境に合わせて選びましょう。
こうして適切なメンテナンスを行うことで、長寿命で美しい外観を維持できます。
建物の魅力を最大限に引き出すために、クリヤー塗料の可能性を検討してみてください。