皆さまは、外壁塗装を行うとき、ベランダ防水も一緒に勧められた経験はありませんか?
外壁塗装は、家の外観や性能の面で重要な役割を果たしています。そのため、塗装時期が来たら行うべき作業です。しかし、ベランダのメンテナンスや改修は、いつ頃行うのが良いかと悩まれている方も多いのではないでしょうか。
ベランダの防水を行わない場合、雨漏りなどが起きてしまい、建物本体の劣化に直結してしまうこともあります。
では、ベランダ防水は外壁塗装と一緒に行うべきなのでしょうか?
今回は、ベランダ防水を行う適切なタイミングや、行わないと生じる問題、外壁塗装との同時施工におけるメリットとデメリットについて説明していきます。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
ベランダの防水工事を行う時期は?
ベランダ防水を行う時期をご存知でしょうか?
例えば、外壁塗装は、約10年に1回が目安とされています。それに対してベランダは、外壁塗装と同時か、それ以前の工事が推奨されています。
これは、使用している塗料や暮らしている気候、日当たりなどにもより変化します。そのため、工事の前には専門の業者に点検を行ってもらうことをオススメします。
また、このような劣化現象が起こった場合は、メンテナンスが必要です。
・ベランダの床にひび割れが生じた
・水たまりができるようになった
・排水溝の詰まりがある
・コケなどの汚れが目立つ
このような現象が見られる場合は、早めに外壁塗装業者に見てもらいましょう。
ベランダの防水工事とは?
ベランダ防水工事は、既存のベランダの床が持つ防水性を損なわないようにするために行います。現状の床の上に、専用の塗料を使用し、防水シートを保護していくという工事です。
主に、FRP防水、液体防水、シート防水の3種類がありますが、多くの場合は「FRP塗料」による防水が推奨されています。
ベランダ防水工事を行う手順は、以下の通りです。
①高圧洗浄・ひび割れ等の処理
防水工事の前に、ベランダの下地や現状の状態を点検します。不良部分やクラック、浸水などの問題を特定することが目的です。
現状の床に高圧洗浄をかけ、汚れを綺麗に落とした後、必要に応じて、下地の補修が行われます。
②プライマー施工
専用塗料を剥がれにくくするために、接着剤のような役割を持つプライマーを塗布していきます。
プライマー、シーラーについては、以下の記事に詳しく記載しています。
③防水施工
選定された防水材を、ベランダの表面に適切に施工します。この作業を行うときは、隅や継ぎ目、排水口周りなど特に水がたまりやすい部分に注意を払います。
④トップコート施工
防水施工をしたその上から、専用トップコートを塗布していきます。これは、塗料を保護する目的もある作業です。
ここまでにご紹介した、ひび割れなどの現象が起こってしまっている場合、追加で修繕が必要になることもあります。どの程度の塗装が必要なのか、また、どのような工事が必要なのかを塗装業者に相談することをおすすめします。
防水工事をしないと起こること
ベランダの防水が不十分な状態が続くと、数々の問題が生じます。
その中でも特に注意すべき点を2点ご紹介します。
①雨漏り
最も多い事例は、水漏れや浸水による雨漏りです。雨漏りが起こると、建物の構造体や内装材が損傷し、カビや劣化が進行してしまいます。
建物全体の耐久性低下にもつながるため、ベランダ防水を後回しにすることは危険です。
②修復コストが高額になる
定期的にメンテナンスを行っていれば、専用トップコートを施工するだけで終わる場合もあります。
しかし、劣化現象を放置してしまうと建物内部まで侵食してしまい、ベランダ防水工事で終わるはずだったものが、建物の修繕工事まで加わり、修繕コストが高くなってしまいます。
外壁塗装と一緒にやるメリット・デメリット
ベランダ防水を外壁塗装と同時に行うことには、いくつかのメリットとデメリットがあります。
これらを確認し、ベランダ防水工事をいつ行うかを決めていきましょう。
メリット1:工期をまとめて取ることができる
外壁塗装とベランダ防水工事を別々で行うと、工事の日程は別々になります。しかし、この工事を同時に行うことで、工期を1回でまとめてとることができます。
また、業者の出入りも一度で済むため、施工費用の削減も期待できます。
メリット2:費用削減になる
外壁塗装とベランダの防水工事を同時に行うと、工事のための足場を建てる回数が減ります。結果的に、足場にかかる金額が一回分無くなることになり、費用も少なくなります。
デメリット:一回の負担金額が大きくなる
同時施工によるコスト削減のメリットがある一方で、まとめての支払いとなるため、初期負担が大きくなる場合もあります。
まとめ
ベランダ防水は、外壁塗装と同時に行うことで、効率的なメンテナンスが可能です。
しかし同時に、その際のメリットとデメリットを十分に考慮することが重要となります。
主に確認すべきは、建物の状態や予算、施工業者との調整などです。
こういった様々な要素を総合的に考え、最適なタイミングと方法を選択することで、住宅の長期的な健全性を保つことができます。
定期的な点検や適切なメンテナンスを行いながら、快適で安全な住環境を維持するために、ベランダ防水を検討していきましょう。