光触媒塗料ってどんな塗料?

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皆さまは、光触媒塗料をご存知でしょうか?

光触媒塗料とは、外壁塗装に使用することができる塗料の1つです。
耐久性が高く、外壁を汚れにくくするセルフクリーニング機能を持った塗料のことをいいます。

本コラムでは、優れた性能をもつ光触媒塗料に焦点を当て、その効果やメリット・デメリット、選択時の注意点について深く説明していきます。

ぜひ、参考にしてみてくださいね。


この記事の目次

光触媒塗料とは

光触媒塗料とは、その名の通り光を利用していく塗料になります。
その性質から、一般的な塗料よりも耐久性が高く、セルフクリーニング機能を持った塗料です。

では、光触媒塗料の「光触媒」とはなにかご存知でしょうか?

光触媒とは、光を利用して化学反応を促進し、物質変化が起こることをいいます。
詳しくは、以下のような動きをしているものです。

① 酸化チタンが、光に当たり空気中の酸素や水分と反応する
② その反応で、有機化合物を二酸化炭素と水に変化させ、無害な物質に変化させる

この原理を使用した「光触媒塗料」には、原料に酸化チタンが含まれています。
その酸化チタンが光に反応することで化学反応を起こし、塗膜の表面についた有機化合物による汚れを二酸化炭素と水に分解しているのです。

また、酸化チタンの表面に光が当たると、塗膜の「親水性」が高まります。「親水性」とは、水に溶けやすい、混ざりやすい性質があるということです。
外壁の親水性があがると、汚れと外壁塗装材の間に雨水などの水分が入り込みやすくなり、頑固な汚れも洗い流しやすくなります。

光触媒塗料がもたらす効果

①美的効果

光触媒塗料には、セルフクリーニング作用があります。

光触媒塗料に含まれる「光触媒」で、汚れが二酸化炭素と水に変化します。
また、親水性が高まることによって、汚れとの間に水が入りやすくなります。
その結果、建物に付着した汚れを落としやすい状態にしてくれるというわけです。

そのため、他の塗料と比べると、外壁塗装を行った後の美しい状態が長持ちしやすいという効果があります。

②空気清浄効果

光触媒塗料には、空気を綺麗にする効果もみられます。
というのも、光触媒の原理は「有害化合物を、二酸化炭素と水に変化無害な物質に変化させること」です。つまり、光色媒塗料が光に当たると、車の排気ガスや工場などからの排煙に含まれている有害な物質を、無害な二酸化炭素と水に変えることができます。

そのため、空気清浄機のような効果が期待できるのです。

光触媒塗料のメリット

①美的効果がある

光触媒塗料は、光に当たることで汚れを二酸化炭素と水に変化させます。また、親水性が高まることによって汚れとの間に水が入りやすくなり、建物に付着した汚れを落としやすい状態にするという機能も持ち合わせています。

やはり年月が経つと、外壁にはコケや汚れなどが付着するものです。そのため、ご自身で外壁を洗浄するなどの定期的なメンテナンスが必要となることもあります。

しかし光触媒塗料ならば、汚れが付着しにくい塗料なので、自己メンテナンスといった負担を軽減することも可能です。

②耐久性がある

光触媒塗料は、外壁に使用する塗料の中でも高い耐久性があります

本来、塗料というものは、劣化原因の1つである紫外線によって劣化していきます。
しかしながら、光触媒塗料は、その劣化原因である紫外線を利用する現象が起きるため、紫外線による劣化が起きにくくなります。そのため、高い耐久性を持つ塗料になります。

ですが、紫外線による劣化が必ず起きないわけではありませんので、注意が必要です。

③空気清浄効果がある

光触媒塗料には、「有害化合物を二酸化炭素と水に変化無害な物質に変化させる」という作用があります。

つまり、光触媒塗料が光に当たるだけで、有害な物質を無害な二酸化炭素と水に変化させ、空気を綺麗にしてくれるという効果が期待できるのです。

また、消臭効果や抗菌効果も期待できます。

光触媒塗料のデメリット

①コストがかかる

光触媒塗料は、耐久性が高く、様々な効果を発揮してくれる塗料です。

その反面、高性能がゆえに価格が高くなってしまう可能性があります。他の塗料と比べて、性能面と価格面をよく考えてから導入するとよいでしょう。

②ひび割れが起こる可能性がある

光触媒塗料の性質上、他の塗料と比べると、塗膜が固くなりやすいです。そのため、ひび割れが起こる可能性が高くなります。

もし、ひび割れが起こってしまうと、雨水が建物内に侵入してしまうこともあります。これが原因で、修繕工事が必要になる場合もあるため、留意しておきましょう。

③建物の場所を選ぶ

光触媒塗料は、光が当たることによって変化が起こり、雨に当たることでセルフクリーニング効果が期待できます。
そのため、自分の家や事務所が光や雨の当たらない所に建っている場合は、十分な性能を実感することは難しくなります。

④施工が難しい

光触媒塗料は、さらさらしたテクスチャで、塗った後も乾くのに時間を要します。

こういった「さらさらした塗料」というのは、垂れやすい性質があり、塗装の技術が問われる施工となります。
もしも塗料が垂れてしまった場合、そのまま乾かすと建物の見た目も悪くなってしまいます。

さらに、塗料が乾きにくい性質のため、天気や気温にも気を付けなければいけません。

⑤汚れの種類を選ぶ

光触媒塗料は汚れをセルフクリーニングしてくれますが、全ての汚れが該当するわけではありません。

例えば、サビや黄砂などの無機質な汚れは、酸化チタンで分解することは不可能です。
また、過度な汚れはセルフクリーニングで落とすことが難しくなるため、自身でのメンテナンスが必要となります。

⑥使える色が限定される

光触媒塗料は、使える色が限られてしまいます。これは、光触媒塗料に含まれている酸化チタンの色が「白色」であるためです。

ゆえに、黒などの濃い色の表現が極めて困難になります。
塗り替えの際に濃い色を使用したいという方は、注意が必要です。

光色媒塗料を選ぶ際の注意点

光触媒塗料には、メリットとデメリットがそれぞれ存在しています。
扱いの難しい塗料となるため、しっかりと確認して検討するようにしましょう。

特にネックとなるのは、価格が高く施工が難しいという点かと思います。光触媒塗料の選択をする前には、信頼性のある塗装業者に問い合わせましょう。そして、プロのアドバイスもしっかり聞いたうえで、他の塗料と比較検討をしていきましょう。

まとめ

光色媒塗料は、外壁塗装において、美しさと機能性の両方を追求する斬新な選択肢です。その美的効果と省エネ性能により、建物をより魅力的で持続可能なものに仕上げます。

ただし、コストや劣化の可能性に注意を払いながら、適切な光触媒塗料を選ぶことが重要です。建物に新しい輝きを与え、環境にも優しい外壁塗装を実現するために、光触媒塗料の魅力を検討してみましょう。