雨樋を塗装するワケ

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外壁塗装をお考えの皆さんは、見積もりに「雨樋」という項目を見たことがありますか?

そもそも、外壁塗装の見積もりをもらって、高額に感じた方もいるかと思います。

少しでも安くできないかなと考えていたら、ふと目に入った雨樋塗装の項目……。
「ここを減らしたら良いのでは?」なんてかんがえていませんか?

「雨樋の塗装は本当に必要なの?」
「もし、塗装しなかったら今後どうなるの?」

今回は、こういった疑問を解決すべく、雨樋を塗装する理由について解説していきます!

この記事の目次

雨樋とは?

実は、建物には「樋(とい)」と呼ばれるものがたくさん付いているのをご存知でしたか?

一般的に認識されていて、「樋」といわれた時によく想像されるのが、「雨樋(あまどい)」です。
この雨樋とは、雨水を運んでくれる設備のことを指します。

次によく見かけられるのが、屋根の端の部分に取り付けられている樋。
こちらは、「軒樋(のきとい)」と呼ばれているものです。
主な働きとして、屋根から流れる雨水を集める役割をしています。

そして最後に、家の側面に取り付けられている縦の樋です。
こちらは「竪樋(たてとい)」と呼ばれ、集められた雨水を地上に排水している役割をしています。

このように、雨樋を構成している部材はたくさんあります。
しかし、大まかに「竪樋」「軒樋」で説明することが多いです。

雨樋の役割

この雨樋、実は、ただ雨水を運んでいるだけではありません
皆さんは、もし雨樋がなかったらどうなるか考えたことはありますか?

もし雨樋がなかったら……
・雨水が屋根をつたい、そのまま地上へ落ちていくため、大雨などでは地面に落ちた時の音がうるさくなる
・跳ねた雨水が、建物の汚れにつながる
・外壁をつたった雨水が、外壁の劣化を引き起こしたり、雨染みに変化したりする
・水たまりや溝ができやすくなり、地盤の軟弱化がおこってしまう

……などの、様々なことが考えられるのです。

雨樋はあまり目立つ存在ではありませんが、梅雨などの雨の季節を持つ日本にとっては、とても大切な役割を果たしてくれている存在になっています。

雨樋に塗装をする理由

では、なぜ外壁塗装の際に雨樋を塗装するのか?
その理由を今回2つご紹介します。

① 美観

雨樋の塗装を行う理由は、ほとんど見た目の問題です。

外壁塗装をした時に、雨樋をそのままにしておくとします。
そうすると、劣化や色褪せが目立ってしまい、見た目が悪くなってしまいますよね。

そのため、外壁塗装を行うと同時に、雨樋の塗装も行うことで、外観をきれいに保つことができます。

② 耐久性

雨樋は、雨水を1カ所に集めて排水をする役割を持っています。
そのため、雨水と一緒に流れてくる汚れがたまることが多く、劣化や破損の原因につながることが多いです。

この原因を取り除くべく、塗装を行います。
塗装をしてきれいな状態になると、汚れも流れやすく、詰まりも起きにくくなり、雨樋の状態維持につながります。

また、雨樋の多くは、塩化ビニルという劣化しやすい素材であることも関連しています。
塩化ビニルは、紫外線による劣化が原因で割れやすくなってしまう可能性が。
そのため、塗装をすることで、紫外線を防ぐ効果をもたせることができます。

しかしながら、雨樋はもともと強く作られているため、塗装の必要はあまりないかもしれません。

けれども、塗装を行うことで劣化を遅らせる効果も見込め、外観も美しく保つことができます。
それだけでなく、価格面でも、雨樋を単体で塗装するよりも安く行うことができるので、外壁と同時に塗装することをおすすめします。

雨樋が劣化すると?

つづいては、雨樋の劣化にはどういった種類があるのかを解説します。
雨樋の劣化には、大きく2種類あります。

① 雨樋表面の塗装の劣化

塗装が劣化し剥がれてしまっている、粉状になっている状態であれば、再塗装で対応することが可能です。
(※場合によっては対応できない可能性があります。)

しかし、塗装の劣化を長く放置してしまうと雨樋本体の劣化につながる恐れがあります。
のため、塗装が劣化し始めてきたかなと感じたら、外壁塗装と一緒に塗装をしたほうがよいです。

② 雨樋本体の劣化

劣化のレベルにもよりますが、最悪の場合は雨樋を交換する可能性があります。

劣化の原因としてあげられるのが、
①経年劣化
②自然災害
③汚れやゴミなどが溜まっている、詰まっている
④施工不良
といった、以上の点です。

割れや雨樋が外れてしまっているなどが確認できましたら、早めに業者さんに点検してもらうなどの対応をおすすめいたします。

雨樋を塗装する際の注意

続いて、雨樋を塗装してもらう際に注意すべき点をご紹介します。

雨樋の特徴として、表面がつるつるしていることが挙げられます。
かつ、塗料を吸い込んでくれる素材ではできていません。

そのため、雨樋を塗装する際は、ケレンという作業を行うことが重要です。

ケレンというのは、表面を凸凹にすることで塗料の密着を上げる作業のことを言います。

以下の記事でも詳しく解説していますので、是非あわせてご確認ください。

この作業を怠ると、せっかくお金を出して塗装したのにすぐ剥がれてしまうなどの施工不良につながります。
もらった見積書の中に、「ケレン」「下地処理」などの単語が含まれているかは、しっかり確認しておきたいですね。

雨樋の色はどうやって決める?

では最後に、雨樋の色を決める際のポイントを2つご紹介します。

① サッシや外壁の色と合わせる

サッシや外壁の色と合わせることで、色の数が絞られまとまりのある外観になります。

② 白や黒グレー色などのモノクロにする

アクセントとして、白系の外壁に黒系の雨樋にするのもオススメです。

しかし、雨樋を白系の色にしてしまうと汚れが目立ってしまう可能性があります。

また、カラーシミュレーションで全体の色を確認できる場合もありますので、一度業者さんにお話を聞いてみるといいですね。

この記事のまとめ

雨樋の塗装は、外観の美しさや雨樋の耐久性向上のためにも、外壁塗装と一緒に行うのがベターです。

しかし、塗装を行うから劣化しないということではありません。
定期的に汚れやゴミが溜まっていないか、などの確認することも大切です。

また、外壁塗装を行う際、高圧洗浄で雨樋の汚れを下に押し流してもらえる場合もあります。
雨樋のつまりが気になる場合には、外壁塗装行うときに一緒に相談してみるのもいいですね。