外壁塗装工事は、人生で何度も経験することがないため、

どのような作業をおこなうのか、工程はどう進められるのか、

など知らないことが多いと思います。

今回は外壁塗装についての基本である塗装の塗り方について説明していきます。

正しい塗装回数を知ることで、失敗のない外壁塗装を行いましょう。

この記事の目次

外壁塗装についての基本

注意点

まとめ

【外壁塗装についての基本】

外壁塗装の基本は、下塗り→中塗り→上塗りの計3回塗りです。

3回のそれぞれの工程にはひとつひとつ意味があり、仮に2回塗りにした場合、耐用年数が半分になる恐れもあります。

そこで今回は、外壁塗装で3回塗りをする際のそれぞれの役割について詳しくご紹介させていただきます。

①下塗りの役割

下塗りは塗装の基礎となる部分なので、3回塗りの中でも特に重要な作業といえます。

具体的にどのような作用をするのかは以下の4つです。

⑴ 外壁材とペンキ・塗料の接着力を高める

上塗り塗料には接着力がほとんどなく、塗ってもすぐに剥がれてしまいます。

そこで重要なのが下塗り塗料です。

これによって、外壁と上塗り塗料を密着させる接着剤の役割（接着）をします。

⑵発色がきれいになる

下塗りをしないと、元の外壁の色が透けてムラになって見えてしまうことがあります。

希望の色でキレイに発色させるのも、下塗りの重要な役割です。

不具合の発生例として、ペンキ・塗料の気泡や、その他時間が経つと塗りムラが発生するなど、優れた外観の外壁塗装になりません。

⑶ひび割れを補修

下塗りは、直接塗るものなので塗装面の凸凹や小さな穴、小さなひび割れなどを

埋めてキレイに整える役割（目止め）も持っています。

⑷塗装の機能を向上

下塗り塗料には様々な機能を持っています。

それは、

・下地表面を固める機能

・防カビ・防サビ機能

・太陽熱を効果的に反射する遮熱機能

などです。

下塗り塗料を組み合わせることで、中塗り・上塗りの塗料が持つ機能を底上げさせることが可能です。

➁中塗りの役割

中塗りは、上塗りを平滑な塗膜を作るための塗料です（＊中塗りと上塗りは同じ塗料を使います。）。

中塗りの段階で、凸凹等のない平らでなめらかな下地をつくっておくことで、上塗りがキレイに塗れてより良い仕上がりになります。

下塗り塗料の色を隠すとともに、下塗り塗料と上塗り塗料の密着性を高める効果があります。

それだけでなく、塗膜の厚みをもたせることで、防水機能を長く保持することができます。

③上塗りの役割

そして最後の上塗りは、最後に塗装をする工程で、一番前に見える塗料になります。

そのため、塗りを均一に美しく仕上げる事が最も重要な条件です（＊中塗りと上塗りは同じ塗料を使います。）。

これら塗装を適切に繰り返すことで、

・防汚性

・防水性

・遮熱性

など塗料の性能をしっかり持続させます。

【注意点】

①正しい3回塗りができていないと？

外壁塗装は、雨風や紫外線などの影響から建物を保護してくれます。もし正しい3回塗りができていないと、建物を守る役割を果たせなくなってしまいます。

業者によっては、低価格で見積もりを出して、手抜き工事（3回塗りをせずに施工を完了してしまうなど）や追加費用を請求される可能性もあります。

②適正回数を超えると？

ここまで3回塗りについてご紹介してきましたが、実は塗膜は層があったらあった分だけ強くなるというものではないです。

最も強度を発揮する適正膜厚というものがあり、それが下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りによって形成されることが長い歴史からわかりました。

なので、各塗料メーカーがパンフレットなどで公表している塗料ごとの期待耐用年数は全て３回塗りをした場合の指標になっているのです。

４回塗りだと、適正膜厚を超える膜厚になることで塗膜が硬く仕上がってしまい、割れてしまう恐れがあります。

そうすると、４層の塗膜があったとしても、充分な耐久性が期待できなくなってしまいます。

ですから、基本は3回塗りと覚えておきましょう。

＊ただし4回塗りが必要な場合もあります。

〈４回塗りが必要な例〉

・外壁の劣化と塗料の吸い込みが激しい場合（下塗り２回+中塗り+上塗りの４回塗り）

・錆が発生していた箇所（下塗り２回+中塗り+上塗りの４回塗り）など。

まとめ

外壁塗装で、下塗り→中塗り→上塗りの3回塗りをする目的は、以下の4つです。

・ペンキ・塗料の密着性を高める

・重ねて塗ることで発色を良くする

・塗膜に適正な厚みを持たせる

・外観の美しさを保つ

今回は外壁塗装の基本についてご紹介しました。

紹介した塗装の知識をもとに、相見積もりをして、信頼出来る業者を選ぶようにしましょう。

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