みなさんは、耐熱塗料を知っていますか?
耐熱塗料というのは、文字通り熱に耐えることができる塗料です。
こちらは、一般的な外壁塗装では使用することがあまりない塗料です。しかし、一部の住宅には使用する場面もあります。
今回のコラムは、この耐熱塗料について説明していきます。
耐熱塗料とは
耐熱塗料は、熱に耐えることのできる塗料のことです。その言葉どおり、通常の塗料と比べて高温に耐えることができる塗料になっています。
これは、建物の高温にさらされる部分に使用されることが一般的です。そして、高温にさらされる部分は、雨風にもさらされる場所でもあります。そのため、耐水性や耐候性にも優れている塗料です。
遮熱・断熱塗料との違い
では、比較的よく聞く「遮熱・断熱塗料」と「耐熱塗料」はどう違うのでしょうか?
まず、遮熱・断熱塗料は、建物の内部を外部の高温や低温から遮断し、室内の温度を調節することを目的としています。
主に、夏の暑さや冬の寒さから建物内部を保護する役割を担っています。
一方、耐熱塗料は、高温環境下での耐久性を向上させることを目的としています。
塗料が高温に耐えることで、塗ったそのもの(建物など)の保護をする役割を担っています。
このように、遮熱・断熱塗料は室内の温度調整を主な目的とし、耐熱塗料は高温環境下での保護を目的としています。
そもそも保護する目的が違うため、用途なども違ってきますので注意が必要です。
耐熱塗料のメリット・デメリット
つづいて、耐熱塗料のメリットとデメリットを考えてみましょう。
メリット
高温環境下でも塗膜が劣化しにくいこと
これは、塗料の性質でもあります。部材を保護し、耐久性を向上させられるのがポイントです。
デメリット
通常の塗料と比べて価格が高い
現状では、このような傾向があります。また、施工時に専門的な知識や技術が必要となるため、注意が必要です。
耐熱塗料はどんな時に使うのか
耐熱塗料は、主に高温にさらされる部分に使用されます。
具体的な例としては、以下の通りです。
- 鍋
- フライパン
- ホットプレート
- オーブンレンジ
- 工場
- コンビナート
- ボイラー
- 煙突
- 焼却炉
これらの部分は、火が直接当たったり、高温になる場所です。そのため、耐熱塗料を使用し、建物や商品そのものの耐久性を維持することが重要です。
こういった理由から、一般住宅ではなかなか使用することはありません。
しかし、煙突がついている住宅などには使用例があります。
もし耐熱塗料を使わなかった場合は?
もし、耐熱塗料を使用しなければならない箇所に、耐熱塗料ではない塗料をしたらどうなるでしょうか?
この場合は、高温環境下で塗膜が劣化しやすくなり、建物や商品そのものが劣化する原因にもつながります。
また、耐熱性が低い塗料を使用すると、火災の原因になったり、その被害を受ける可能性も考えられます。
まとめ
耐熱塗料は、特殊な特徴をもった塗料です。
そのメリット・デメリットを理解し、適切な箇所に使用することが重要となります。
耐熱塗料をという言葉を耳にするタイミングは少ないと思いますが、今回説明した特徴などを理解しておくと、いざというときに最適な選択ができるでしょう。
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